さいたま市の残念な人権意識

 朝鮮新報 https://www.chosonsinbo.com/jp/ 

2020-03-11_22h10_00 

さいたま市は6日、新型コロナウイルス危機対策本部員会議で、備蓄用マスクを放出することを決定。市の持つ備蓄用マスク24万枚のうち、保育所、幼稚園、放課後児童クラブ、放課後等デイサービス事務所など1057施設の職員向けに9万3千枚を、高齢者施設、介護施設などの職員向けに8万7千枚、合計18万枚を配布するとした。この日、担当職員の説明によれば、対象外となったのは、「朝鮮幼稚園のほか民間の塾など」とのことだった。

朴洋子園長によれば、朝鮮幼稚園が対象施設ではないとした理由について、子ども未来局の担当職員は、「(朝鮮幼稚園が)さいたま市の指導監督施設に該当しないため、マスクが不適切に使用された場合、指導できない」と説明した。電話対応をした担当職員は、10月30日、埼玉朝鮮幼稚園を訪問し、同幼稚園の実態について事前把握があった。



抗議に参加した関係者たちは、マスク配布措置の対象に朝鮮学校が含まれていないことについて、「人権上、人道上、到底看過できない、許し難い行為だ」とし、早急に対象に含むことを求めている。午後3時から始まった抗議行動は、さいたま市の清水勇人市長宛の抗議文を読みあげたのち、保護者や弁護士、学校関係者が順に抗議の声をあげ、午後7時過ぎに終了した。


3/13追記



 新型コロナウイルスの感染防止策として幼稚園や保育園に備蓄マスクを配布しているさいたま市が、埼玉朝鮮初中級学校の幼稚部(同市大宮区、園児41人)を配布対象から外していたことが11日、関係者への取材で分かった。幼稚部の関係者らが同日、市に平等に配布するよう抗議し、市幹部が配布対象を再考すると表明した。

 市職員が幼稚部に配布しないと10日説明した際に、配ったマスクが「転売されるかもしれない」との趣旨の発言をしたことも分かり、担当の市幼児未来部幹部が11日、幼稚部の朴洋子園長らに「不適切だった」と認めて謝罪した。

朝鮮学校にもマスク配布へ さいたま市、方針一転 | 共同通信
https://this.kiji.is/611192439873225825?c=39550187727945729 

清水勇人市長は記者会見し、マスクの枚数が限られる中で一定の線引きが必要だったとした上で「朝鮮学校だから外したのではない」と釈明した。

二度とこういうことをしないように市長も職員も肝に銘じていただきたい。