ムツゴローさんより

古賀さんのコメントは、ムツゴローには大変参考になりました。
石破さんはメディアへの露出が少なく、不利な立場に置かれています。
このような上質な情報を拡散することは、この国のためになるとムツゴローは考えます。

◆古賀茂明「安倍氏と石破氏のどっちが危険? 大手マスコミに代わり判定する」
AERA dot. (アエラドット)
2018-09-10_20h46_15

https://dot.asahi.com/dot/2018090900019.html 

一部紹介します。どうぞ上記のURLで全文お読みください。

 反安倍のリベラル層は、憲法改正、特に9条改正には絶対反対という人が多いが、石破氏は、バリバリの憲法改正論者である。リベラル層が強く反対する緊急事態条項を入れる改憲についても石破氏の方が熱心な感がある。したがって、石破氏は安倍氏に比べ、「よりタカ派」「より危険」だというのがこれまでのリベラル層の見方だった。それにもかかわらず、ここへ来て、リベラル層で石破氏を評価する声が高まっているのは矛盾しているように見える。

 では、実際に、石破氏と安倍氏のどちらが危険なのか?その点を、憲法9条の改正論について具体的に見てみよう。



 安倍氏は、国民が反対していても、何とか改憲してしまいたいという気持ちを持っている。そこで、あえて、「何も変わらない」という「ウソ」を唱えて、改憲の是非についてまだ答えを出していない無党派層、中立層に対して安心感を与えて(と言えば聞こえはよいが、よくわからないうちに騙してという方がいいかもしれない)改憲に賛成させようという作戦である。
 一方の石破氏の改正案は、自民党の改憲草案と同じく、9条2項を削除し、これに代わって、「前項(戦争放棄の規定)の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」という条項を入れるというものだ。そのうえで自衛隊の保持規定を新たに設ける。これは、自衛隊は紛れもなく戦力であり、自衛のためとはいえ、「戦力不保持」という条文と矛盾しているから、そういう条項は削除するというわかりやすい考え方だ。また、自衛権を「解釈論」で限定的に認めるのではなく、集団的自衛権を含め、自衛権は、日本が独立国である以上は、国連憲章で認められているとおり、日本にも当然に認められるものだとし、1項の戦争放棄だけだと、自衛権まで放棄しているという解釈論が出てくるので、そうではないことを明記するという考え方である。



 つまり、9条改正についてみると、論理的には安倍氏よりも本格的な改正を主張するものの、国民本位の議論を目指し、スケジュールありきで強行することはないという点では、安倍氏よりも石破氏の方が穏健だと言える。リベラル派から見れば、より危険度の低い総理候補ということになるだろう。


 実は、8月17日に石破茂氏と1時間半にわたって対談をする機会があった(「週刊プレイボーイ」)が、そこで、この問題を取り上げたのだ。私の質問はこうだ。「もし米朝交渉が決裂し、トランプ大統領が北朝鮮を攻撃するとしたら、日本はアメリカといっしょに戦うのですか?」
 しかし、予想に反して石破氏はこう言い切った。「同盟は相手国の戦争に巻き込まれる恐怖と、相手国から見捨てられる恐怖のジレンマの中で、ウィンウィンの関係を目指してマネジメントすべきもの。だから、日本としてはまず、北を攻撃してもアメリカが得るものはない、攻撃はやめた方がよいと説得しなければいけない。私が集団的自衛権にこだわるのは、アメリカと共に戦争するためではない。アメリカなしには自立できないような現状から、日本が脱却するために必要な権利だと考えているからなんです」