報告:スーパーポテ子さん

〇裁判〇
14時20分集合でしたが地裁前には誰もおらず、建物の中のソファで皆さんそれぞれ雑談したり読書したり…資料はいただいたものの時間になっても動きが無く、10分前に裁判所の人から「法廷は開いているのでお入り下さい」と指示。
人数が少なく傍聴券抽選が無いとはいえ、支援の会(福彩支援)から一言も無いとは…
傍聴人は前回より少なく、空席が10以上。

前回のような原告の陳述は無く、弁護士による「代理人意見陳述」(一般人には難しい文章!)でした。資料を目で追ってるうちにあっという間に終了。

〇報告集会〇
裁判だけ出て帰った方もいましたが、それがもったいないほどの内容でした。
震災支援ネットワーク埼玉(SSN)がまとめた「2016年度 広域避難状況報告」という資料が素晴らしい!内容は「広域避難者が抱える深い心の傷」「強いられる自己責任~自ら望まない決断」「もはやこれは“社会的虐待”」など。(目次から)

しっかりした調査をした上で専門的な意見を述べているのですが、とてもわかりやすくて納得できます。
ホームページからもダウンロードできるそうです。→ ここ

震災支援ネットワーク埼玉  http://431279.com/
2017-05-25_16h12_37

参加者からの質問や意見の中でなるほどと思ったのは、ある女性が加須に住む友人から言われたという話。
「加須に避難してきた人たちが次々と家を買って定住し始めている。加須の人から見ると、福島の人はみんな頭がよくて働き者だ。もう助ける必要も無いだろう」
彼女はそれを聞いて、本当にそれでいいのだろうかとずっと悩んでいたそうです。

それに対する弁護士さんの答え。
「福島の人は良く動く、よく働くと言われるけど、実は心の中では苦しいのではないか。動いていれば、悲しいことや苦しいことを忘れられるということもある。家を建てても、故郷に帰れない悲しみがまだあるはず。夜眠れない、薬を飲んでも眠れないという人もいる。だから例えば、お茶を飲みながらおしゃべりしたりとか、福島の人の心に寄り添い続けてあげて欲しい」

新座から来た女性も、「新座に避難していた南相馬の人たちが新しい土地で新しい生活を始めたが、なじめない人や不安を抱えている人もいる。これからも電話をしたりして支えていきたい」。と話していました。

事実、福島県では震災関連死2000人のうち、自殺者は800人。他の被災県とは比べものにならないほど多いそうです。


次回は新しい裁判長(安保法制違憲訴訟と同じ人でした)に今までの主張をアピールするという内容で、持ち時間は原告40分、国35分、東電20分で約1時間半と長くなります。

国が多くしゃべらせてくれと言ってきたのは異例で、「判決を控えて力が入っているのかもしれない。国と東電に負けないよう、今まで以上にたくさんの人に来て欲しい」そうです。初めて傍聴する人にもわかりやすく、面白い内容になるとか。ただし、「国や東電がとんでもないことを言っても大声で驚いたりヤジを飛ばしたりはしないで下さい。裁判長に悪い印象を与えてしまうので」とのこと。

新しい裁判長は傍聴人をかなり気にしているようです。

1週間違いなのでどうしても安保法制違憲訴訟と比べてしまうのですが、あちらはデモやったり、横断幕を囲んで集合写真撮ったり、報告集会の案内も事前にしてくれて裁判後に先頭に立って連れて行ってくれたり、初めての人も不安なく居心地よく参加できます。

こちらは慣れた人が多いせいか何も指示が無く、インパクトも無いのです。

もちろんそれぞれにやり方があり、福彩支援の方も頑張っていらっしゃるとは思いますが、参加者を増やすために改善できるところはあると思います。

浦スタやリレーカフェの宣伝力も大いに利用して欲しいと思います。

次回の裁判はとてもとても大事な裁判です。
たくさん参加して、新しい裁判長や国や東電を驚かせましょう!
 
=お知らせ=
次回 7月19日(水) 15時開廷
次々回 10月4日(水) 13時30分開廷


福彩支援 | http://fukusaishien.com/ 

ご支援をいただいている皆様へ

第16回期日傍聴においで頂いた皆様、本当にありがとうございました。
次回期日は7月19日(水)15時開廷です。

裁判長が代わりました。
このため、次回は、弁論更新のため、これまでの原告被告双方の主張を新裁判長にわかりやすくまとめて説明する陳述があります。
双方の主張がわかるとてもよい機会です。
ぜひ、ご参加ください!

第16回期日では、以下についての準備書面提出と陳述がありました。

被告らが、敷地高を超える津波による浸水による事故を予見し得たこと
被害を防ぐための対策を怠ったこと
避難の合理性
新裁判長は岡部純子裁判官。
弁護団によれば、引き継ぎを受けて、これまでの書面をじっくり読んでいるようだ、とのことでした。
次回は、上記のとおり、これまでの双方の主張をそれぞれが説明をします。

原告・・40分
国・・・35分
東電・・20分
こちらの時間配分でそれぞれがこれまでの主張をまとめて陳述します。
めったに口を開かない国・東電も代理人が主張を説明するとのこと。
ぜひ、足をお運びください。

どうぞ、次回からの裁判への傍聴のご参加をよろしくお願いいたします。

次回以降の期日
 7月19日(水)午後3時
10月 4日(水)午後1時30分