井上達夫東大大学院教授の報道ステーションの解説。

1.正当性の問題 
シリア攻撃に国際法的な正当性はほとんどない。
(化学兵器使用に関して)中立的な公正な機関による事実の検証した上で
確認できたら国際的に制裁すると言うならわかるが、これは許しがたい。

2.米の意思決定の問題 
選挙前トランプはまともなことを言っていた。
アサド政権は酷いけど、対抗組織も酷い。
当初はアラブの春で平和的に民主化を求める人がいたけれど、さまざまな武力的な組織が入ってきて戦闘の質が変わってきた。
アサド政権はまだ世俗的だが、対抗する武装組織は独裁的どころか宗教的不寛容とかある。
私としてはアサド政権で秩序維持をして、時間をかけて民主化をやるべきと思う。
昔のトランプの姿勢はそうだったので支持された。
しかしこれではNSCが長期的な戦略でやっているのかわからない。
支持率を上げるため、短期的な視野でトランプさんが動いているかもしれない。
安倍首相が今回のことを支持したが、米にこれ以上シリアが不安定化しないよう自重を求めてほしい。
北朝鮮と中国に対しての威嚇だとますます日本は危ない。
3.安倍政権の姿勢の問題
自主避難というと、いてもいいのに避難しているというレッテル貼りされる。
国民に対する説明責任があるが、まったく無視している。
一強多弱が招いた大臣たちの異常な無責任化、傲慢化。
一強のままで放置していると、ますます無責任化、傲慢化する。

※井上達夫教授の本や記事

緊急提言 憲法から9条を削除せよ
井上達夫(東京大学大学院法学政治学研究科教授)
 

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