報告:ケンちゃん

浦スタの〈たますわ〉は、立派な〈テロ等組織犯罪準備罪〉?
『「テロ等組織犯罪準備罪」~その実態は「共謀罪」、
 「共謀罪」捜査が招く監視社会を許すな』(埼玉弁護士会主催)に参加しました。
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「目からうろこ」という言葉はよい意味で使われることが多いですが、
近い将来を考えると、「心に鉛」が重くのしかかる重い講演会でした。

集会では、手話通訳もありましたが、その他に、
講師の話を、瞬時に一字一句間違わずにPC でスクリーンに写すというすご技もありました。
そこで、我らがムツゴローさん。
さっそく突撃インタビュー。
どんなふうになっているのか聞きに行きました。
『何にでも興味関心を持ち、直ぐに行動に移す、というのがムツゴローさんの若さの秘訣』
と、カナブンさんと話しました。

・基調講演『共謀罪と刑事裁判』
 (立命館大学大学院教授・渕野貴生)
・パフォーマンス
 (松元ヒロ)
・パネリストによる討論
 (渕野貴生 弁護士・山下幸夫 ジャーナリスト・江川紹子)
2016-11-15_22h17_31
【与党が検討している新法案】
(来年の通常国会に提出されそう)
①名称 「共謀罪」から「テロ等組織犯罪準備罪」に。
 
②適用される対象 「団体」から「組織犯罪集団」に。
「その結合関係の基礎としての共同の目的が死刑又は無期若しくは長期4年以上の懲役若しくは禁固の刑が定められている罪または又は別表(略)に掲げる罪を実行することにある団体」と定義されている。
これを判断するのは行為時のことであり、適法に成立した市民運動団体や労働組合や会社組織でも変化して組織犯罪集団に変化しうることが認められている。
 
③処罰される行為 「共謀」から「2人以上で計画」に変更(「共謀」という用語を放逐)
「その計画をした者のいずれかによりその計画に関わる犯罪の実行のための資金又は物品の取得その他の当該犯罪の実行の準備行為が行われたときに刑に処す」。
準備行為は、いわゆる予備罪よりも広くて緩い概念であり、成立範囲を限定する機能をほとんど有しない。

④自首減軽・免除規定ー実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、または免除する。
 
⑤新設される犯罪の数ー600以上(現在では700近いと言われている)。
重大な犯罪(法定刑として長期4年以上の徴役・禁固が定められた犯罪)たとえば窃盗、詐欺、恐喝、傷害など、テロといいながらテロに無関係な犯罪がすべて含まれる。
国際的な条約で各国が定めているが、フランスなどは対象になる犯罪を1~2に限定しており、600以上も対象にしている国は日本だけである。
狙いは、外圧を利用して新しい法律をつくる権限と武器を持ちたいのである。
本当に必要なのであれば、一つ一つ個別に検討して作ればいい。
秘密保護法には既に3つの共謀罪がある。
 
⑥名称を変更したり要件を多少変更しても、共謀罪としての危険性はほとんど変わっていない。
このような法改正がなされれば、捜査機関は日常的に特定の団体について監視する捜査を行うことが可能となり、その捜査手法として、テロ等準備罪も通信傍受の対象犯罪とされる法改正がなされたり、室内盗聴を可能とする新たな立法がなされるおそれがある。
そして、今までは公安警察が取り締まっていたが、刑事警察が日常的に監視し取り締まることができるようになる。

【犯罪の準備行為】
概念が曖昧で主観的な評価が入ってくる。
「◯◯と考えているんだろう」「(根拠薄弱なタレこみを真に受けて)◯◯しているんじゃないか」。
例えば、食肉販売業者が経営難でやむを得ず、産地偽装の計画をしただけで要件が充足?
市民団体が警察と小競り合いを繰り返していると要件が充足?
市民団体がのぼりやハンドマイクを購入すると凶器として要件が充足?
いずれにしても判断するのは警察なので恣意的な認定の危険性は大である
市民団体(リベラル系団体)を潰すのが目的で、処罰できるなら処罰した方がいいが、危ないというイメージができ社会的な信用が落ちるのが目的である。

【岐阜県美濃加茂市の市長収賄事件】
市長が30万円のワイロを受け取ったと、告発された。
お金をやりとりした証拠はない。では?
市長と業者とのやり取りメールが問題になった。(会った翌朝のメール)
『昨晩はありがとうございました。お手伝いやご協力・・・』(業者)
『昨晩はありがとうございました。本当にいつもすいません』(市長)
この、業者の「・・・」を警察(検察)は「お金だ」と判断。
一方、市長の「いつも」を「相手に一度ならずも複数回にわたり感謝するのはお金に違いない」と判断したのである。
メールを読み解くとき「一語一語がストーリーにあわせて解釈される」
 
【オウム事件】 
こういう法律ができるときは「テロ」とよく言われる。
はたして、オウムはテロだったのか?警察のやる気がなかっただけである。
後からあらゆる法律を駆使して追い詰めた。なぜ早く食い止められなかったのか?
反省はしていない。反省なく次から次と法律を作れというのはおかしい。

【ジャーナリストに与える影響】
捜査の対象になったときにネガティブなイメージを与え、強制捜査で情報をとれればそれでいいと思っている。 
「私戦予備陰謀罪」というのがあり、ジャーナリストの常岡さんは、「北大生をシリアのIS に送る手助けをし、共謀した」と、家宅捜索を受けPC,ハードディスク、スマホ、SDカードなど全て押収された。
政府にとって好ましくない人物としてマークされた。

【2016年改正刑事訴訟法】
(通信傍受の拡大)
対象犯罪が拡大。
捜査機関施設に通信を伝送して行う傍受ー通信事業者が暗号化し、録音した上で捜査機関の施設に設置された特定装置に伝送。
捜査機関は特定装置を用いて、伝送された通信を即時または事後に複合化し、現行規定による傍受と同一の範囲内で傍受。
自動的に記録し暗号化した上で裁判官に提出。
規準が甘くなりハードルが一気に下がったため、通信傍受が乱用されるおそれが多くなり、冤罪が心配される。

(他人協力型協議合意制度〈司法取引〉)
検察官が必要と認めるときに、被疑者・被告人(協力被告人)と協議を行い、他人(標的被告人)の刑事事件の解明につながる供述を行うなど必要な協力をすることと引き換えに、被疑者・被告人に一定の手続き上の利益(恩典)を与える制度。
協力したことで得られる恩典には、不起訴、公訴取消、より軽い罪での起訴、より軽い求刑などがある。
被告人が複数いる場合は、どの被告人と協議に入るかについて検察官が自由に選択が可能で被告人の品定めができる。
有罪にするため誰が一番有益な情報を持っているか?が基準となる。
協力者は恩典を得たいのでアピールをしなければならない。
弁護人は品定めか終わった後の手続きのみできる。冤罪が増大する。

【今後の情勢】
来年の通常国会に新法案が上程されることはほぼ確実。
2020年東京オリンピックのテロ対策を掲げる以上、時間的にはそろそろ制定しなければ間に合わない。
2020年には国連の会議が日本で開催され、日本が議長国となる。 
※日本人は「オリンピックがあるからテロ犯罪に対する法律が必要だよね」と、必ず騙されるだろう!
『テロとオリンピックを出せば何でも通る、というのはやめて欲しい』(江川紹子)

【松元ヒロさんの面白ばなし】
・「ドジョウにはまってさあ大変。小池が出てきてコンニチワ」
・あんな防衛大臣でいいのか?『いな(否)だ』
・中国もキムジョンイルも話せばわかる。話せばわからないのはアベだけだ。
「(政権から)離せばわかる」